
高橋啓祐のkawamata Hallでの作品展示風景
「東アジアの夢」をつかみに行こう
横浜のアート・ファンにはお馴染みの、横浜港の運河沿いの元港湾倉庫のたたずまい。
「BankART Studio NYK」を運営するBankART1929は今年で10年を迎えた。これまでの蓄積を「東アジアの夢」と称して見せている。
BankART Studio NYKでの展示作家は、原口典之さん、川俣正さん、朝倉摂さん、岡崎乾二郎さん、田中信太郎さん、中原浩大さん、青田真也さん、磯崎道佳さん、チェ・ソンさんほか。これまでにBankART Studio NYKで作品を発表してきたゆかりあるアーティストたちの作品群を一挙に見ることで、皆が所属するアジア文化について思いが馳せられる。
![]() 楊 福東(ヤン・フートン 中国) |
![]() アンネッケ&スペンサー(イギリス) |
![]() 白井美穂 |
![]() 中原浩大 |

noridan《パペット人形》の展示風景
また、継続している日韓のオルタナティブスペースの新しいネットワークを構築するプロジェクト【続・朝鮮通信使】を展開。東アジア関連作家のレジデンスプログラムやワークショップ、日中韓各都市での国際会議を行なう。
運河沿いの潮風の香る庭に出てみよう。横浜のアジアン・レストランや食のプロである、きむすひゃんさん、なすんじゃさん、藤井まりさん、タイ・レストラン「ピー」らによる食と現代美術のプロジェクト【東アジアレストラン】が繰り広げられていて、食からも「東アジア」を味わえる。

「国境の家」で開催された「100人先生」のようす
開発好明さんによる、誰もが先生になり、生徒になるという連続講座企画「100人先生」も100回にわたり行なわれる。取材に伺ったこの日は、「空気読めない先生」こと、横浜中央卸売市場の理事、坪倉良和さんが、「国境の家」(江戸時代に韓国釜山の居留地にあった倭館の再現) を舞台に参加者と会話を繰り広げていた。

川瀬浩介「Long Autumn Sweet Thing」の展示風景(神奈川県庁舎)
歴史的建造物等を巡るプロジェクト【 Landmark Project V】は、横浜市内のさまざまな場所で展示が行なわれている。松本秋則さん(横浜市庁舎1階)、関本幸治さん(馬車道商栄ビル壁面)、川瀬浩介さん(神奈川県庁舎)、宮本隆司さん(北仲通北地区)、石内都さん(北仲通北地区・旧帝蚕倉庫)、楢橋朝子さん(ぴおシティ地下通路)、小山穂太郎さん(鶴見線国道駅)らの作品が、古い空間や見慣れた空間に新しい光を挿しこんでいる。

松本秋則「バンブーフォノンガーデン」の展示風景(横浜市庁舎1階)
近くにあるのになかなか手にとりにくい、「東アジアの夢」を探す旅にでかけてみよう。
【イベント情報】
「ヨコハマ・トリエンナーレ2014」創造界隈拠点連携プログラム
「まちにひろがるトリエンナーレ」
「東アジア文化都市2014横浜」特別事業
会期:8月1日(金)~11月3日(月・祝)
※「歴史的建造物等を巡る Landmark Project V」の展示期間は会場によって異なる。
会場:BankART Studio NYK、および周辺
最寄り駅:みなとみらい線馬車道駅ほか
入場料:ヨコハマトリエンナーレ2014連携セット券
: 一般 2,400円
大学・専門 1,800円
高校生 1,400円
※連携セット券=「ヨコハマトリエンナーレ2014」「黄金町バザール2014」にも入場可能
単独チケット:1,000円
お問い合わせ:BankART1929 Office(BankART Studio NYK)
TEL: 045-663-2812 info@bankart1929.com
展覧会特設サイト→ http://www.bankart1929.com/eastasia/