水陸両用バスに乗ってきたよレポ

Posted : 2016.08.19
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「横浜に水陸両用バスが走るらしい」 そんな情報が市民に流れたのは今年6月頃。8月から運行を開始するらしいとの噂を聞き、指折り数えて心待ちにしていたその矢先、試乗会の話が舞い込みました! そこで我々編集スタッフが二つ返事で行ってまいりました。

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この水陸両用バス、愛称は「スカイダック」。横浜臨海部の周遊向上のため開始される「水・陸 新発見! 横浜みなとまちめぐり プロジェクト」という社会実験です。
詳しくは横浜市港湾局のこちらの記者発表をご覧ください。
かわいくもダイナミックなクジラのデザインを手がけたのは、横浜に事務所を構えるデザイナー・天野和俊さん。このクジラで街と海の観光名所を走り回れば、横浜がもっと素敵に見えそうです。

まずは赤レンガ倉庫のバス停予定地へ集合しました。
皆が待ちわびるその場所にやってきたのは1台の大型バス。路線バスと比べても、通常の観光バスと比べても、かなり存在感のある大きさです。タイヤが小さく見えるほど!
やはり、車体の下にスクリューが入っているから体が大きいのでしょうか。スクリューを隠し、横浜の街を堂々たる体躯で周遊するスカイダック。かっこいい。

座席は横浜らしい爽やかな青と黄色。

座席は横浜らしい爽やかな青と黄色。

 

窓ガラスはなく、開放感いっぱい。座面はゴツめですが、前席との間にはほどよい距離感があり、窮屈な感じはありません。おや、シートベルトがしっかりしていることに注目!海では揺れるのかも………!?

屋根は布のような…オープンカーの幌(※イメージです)のような手触り。

屋根は布のような…オープンカーの幌(※イメージです)のような手触り。

 

走行中の注意などのあと、ガイドさんの指示に従い出発進行!

ガイドさんの掛け声に合わせてしゅっぱーーーーつ!

ガイドさんの掛け声に合わせてしゅっぱーーーーつ!

 

実際の運行時は2つのコースがあるとのことですが、今回は赤レンガパークから関内をぐるりと回り、コスモワールド日本丸メモリアルパークの間にあるスロープから進水します。

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乗ってみると、車高が高いので思った以上に見晴らし良好です。広がる空と、空に向かって高く伸びるランドマークタワークイーンズタワー。いつも見慣れた横浜の風景がとても新鮮に見えます。
初めて横浜観光に来た人がスカイダックに乗ったなら、この街の美しさやのびのびとした自由な雰囲気をきっと感じてくれることでしょう。

「声が前田敦子に似ていると言われます」というガイドさんとともに、まずは陸の観光名所をまわる。

「声が前田敦子に似ていると言われます」というガイドさんとともに、まずは陸の観光名所をまわる。

 

さて、本町通りに出て横浜の歴史的建造物を眺めたあとは、桜木町へ向かいまして、いよいよ進水です。この太いシートベルトが役立つ時がやってきました。

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「運転手さんも、水に入る時がいちばん緊張するそうです。バスの操作と船の操作を同時に行わなければいけませんから……。さあ、入るのは一瞬です。しっかり見ていてくださいね!」
声が前田敦子似(自己申告)のガイドさんの朗らかな解説が期待をかきたてます。

ざざざ…

ざざざ…

ざぱーーーーーーーーーん!

ざぱーーーーーーーーーん!

 

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バスはほとんど衝撃を受けることなく、大きく水しぶきがかかることもなく、静かに船になりました。運転手さん素晴らしい。
「キャプテンに拍手を!」
運転手さんはキャプテンになりました。
パチパチパチパチパチ!!!!惜しみない拍手が贈られます。

「水に入ったらシートベルトは外してください。もし事故があった時にシートベルトをしていると窓から脱出することができません」
そうなんですね!!
シートベルトは地上のためだけだったんですね!

シートの下に救命胴衣があるので、万が一の時はそれを装着するそうです。

自ら救命胴衣の装着方法を指導するキャプテンに歓声が上がる。

自ら救命胴衣の装着方法を指導するキャプテンに歓声が上がる。

 

船になってからは、ゆるりと横浜湾の中を周遊します。
心地よい潮風に頬を撫でられながら、ゆっくりゆっくり窓から見える景色を堪能していきます。大桟橋、赤レンガ倉庫、大観覧車など、横浜ではおなじみのみなとみらい地区がいつもとは違う印象に見える、なんとも新鮮な気持ちです。

これぞヨコハマ!という景色。

これぞヨコハマ!という景色。

 

データによれば、海上では時速7kmぐらいだそう。かなりのスローペースですが、海からの景色を見ながら進んでいくと、体感ではもう少し早く感じます。信号で止まるストレスがないこともあるのかもしれませんし、風が気持ち良く吹いていたからかもしれませんし、あまり揺れを感じなかったせいもあるかもしれません。

13_DSC_8217http://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000118.000014302.html より)

その形と色で、海の中でひときわ目立っているであろうこのバス。
「バス!?」「バスだ!」(※と言っていたような気配。推定)
橋の上を通る人々やボートに乗った釣り人たちが、指を指したり手をふったり写真を撮ったりしています。負けずにこちらも写真を撮り返したりポーズをとったりと、すっかり観光客風に。

幸運なことに、この日は飛鳥Ⅱ号が停泊中。シャッターを切りまくる。

幸運なことに、この日は飛鳥Ⅱ号が停泊中。シャッターを切りまくる。

どどーーーん。近くで見ると迫力満点。

どどーーーん。近くで見ると迫力満点。

 

さて、陸でも巡った横浜三塔。歴史的建造物の神奈川県庁(キング)横浜税関(クイーン)横浜開港記念会館(ジャック)の3つの塔のことをこう呼びますね。横浜市内でまことしやかに語られるのが、「三塔をいっぺんに見ると願いが叶う」という横浜三塔物語。
三塔が全て見える場所は市内に3ヶ所ありますが、さらにもうひとつできるかも。この船のコースから見えてしまうかも……。我々はいま、新しい伝説が生まれる現場にいるのかもしれません。

「先ほど陸で見てきたキングとクイーンが見えてきましたね、ほらほら!もうすぐジャックが……」というガイドさんの声。
おおおおお!!!
バスの中に起こるどよめき! 激しく聞こえるカメラのシャッター音! あたふたする私!

幸せを逃した私。

幸せを逃した私。

 

果たして、コースでは無事見えるところを通ったのでしょうか?
ぜひ実際に乗った際に確かめて、願いを叶えて幸せを掴んでくださいね。

ランドマークタワーとともに、数多くの屋形船が停まっているのが見える。

ランドマークタワーとともに、数多くの屋形船が停まっているのが見える。

 

湾岸には多くの船が停泊しています。釣り船や屋形船もあれば巡視船もあります。海から見ると、湾岸に建つ倉庫の裏側も見えます。海外文化の玄関口として新しい文化や物資、そして多くの人々を受け入れて発展してきた、港町・ヨコハマの歴史に思いを馳せずにはいられません。

スロープではスタッフの方が待機していてくれた。

スロープではスタッフの方が待機していてくれた。

 

さあ、そろそろクルーズは終了です。海に入ったときのスロープが見えてきました!
海に入った時と同じように少しドキドキしていましたが………。
スルスルーーーーっと陸地に上陸。実に安定しています。

タイヤとスクリューを併せ持つ。上陸したらすぐに洗車してもらっていた。

タイヤとスクリューを併せ持つ。上陸したらすぐに洗車してもらっていた。

 

待ちに待った一般運行が8月10日からプレ運行開始。料金は、12歳以上/3500円、4歳以上/1700円。
詳しくは、公式Facebookまで。
https://www.facebook.com/スカイダック横浜-272048063176238/
*天候や海の状況、車両メンテナンスなどにより、運休がありますので、必ずご確認ください。

水平線が低く、薄い雲が溶けるように海と一体になって見える横浜港。時おり目の高さに飛んでくるカモメ。みなとみらいはあんなに近くに見えるのに、街の音が聞こえなくなる異世界感。
街は、見る角度を変えると新しい顔を見せてくれます。この夏、横浜を泳ぐ大きなクジラが、みなさんがまだ知らない横浜を見せてくれるでしょう。
観光地のお客さまはもちろん、地元の方もぜひ乗車してみてはいかがでしょうか。

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【ガイド:古川亜衣さん】
「横浜の街は、陸にも海にも一言で語れない魅力があります。新しいのに歴史があり、都会なのに懐かしさがありますよね。この水陸両用バス「スカイダック」を通して、横浜の魅力をたくさん伝えていけたらいいと思っています。ぜひ一度ご乗車してみてくださいね。」

スタッフのみなさんでパチリ。左が運転手の田中伸明さん

スタッフのみなさんでパチリ。左が運転手の田中伸明さん

本番の運行は、こちらの制服で。バッグは「キタムラ」のもの。おしゃれです。

本番の運行は、こちらの制服で。バッグは「キタムラ」のもの。おしゃれです。

22_20160720-IMG_0879【デザイナー・天野和俊さん】
「『ずいぶんかわいらしいな』。車体からはみ出すくらいの大きなクジラを描いたつもりでしたが、実際に乗り、街を走っているところを見て、横浜市のスケールをあらためて感じました。横浜の街と海をつなぐ「くじらバス」で、見ている人も乗っている人も、明るく楽しい気持ちになってくれたら嬉しいです」

23_バス07DSC07791【描いたひと/ライター・漫画家 いしだわかこ】
「こんどは優雅に乗りたいです。運行されたらリベンジします」