ヨコハマ・パラトリエンナーレ2020 「our curioCity ‒好奇心、解き放つ街へ」をテーマにオンラインと横浜市役所で開催

Posted : 2021.01.19
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ヨコハマ・パラトリエンナーレは3年に1度開催される、“障害者”と“多様な分野のプロフェッショナル”による現代アートの国際展。2020年11月18日から24日にコア会期が開催され、オンライン上と新しい横浜市役所を会場にさまざまなプログラムが繰り広げられた。そのカラフルでにぎやかな様子をお伝えするとともに、総合ディレクターの栗栖良依さんに手応えと成果を聞いた。

何があっても進むこと、それが“パラトリ”の精神

3度目の開催となった「ヨコハマ・パラトリエンナーレ」(“パラトリ”)は、新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受け、開催自体が危ぶまれたにもかかわらず、オンラインの活用を前提に、すべての企画を練り直しコロナ禍に対応する内容と実施方法に変更することで実施にこぎつけた。
総合ディレクター・栗栖さんに言わせると「どこよりも先陣をきって、実験的精神で実行するのが“パラトリ”のモットーなので、開催決行という選択しか考えられなかった」とのこと。実施にいたる経緯や苦労については後でお話を紹介するとして、2020年11月20日に横浜市役所で開催されたプログラムの様子から、今回の“パラトリ”のますますパワフルなエネルギーを感じとってもらいたい。

 

アートサーカス、ソーシャルサーカスの可能性

サーカスアメーション

2020年9月に新築移転された横浜市役所のアトリウムは、 ガラス張りの二面の窓から光が差し込む吹き抜けの大きな空間。馬車道駅や桜木町駅からの来訪者や通行人が行き交う公共のスペースだ。“パラトリ”ではおなじみの井上唯さんのインスタレーション作品が壁に張り巡らされ頭上にぶら下がっている。

壁面に巨大なスクリーンが設けられ、“パラトリ”のプログラムのひとつ「サーカスアニメーション」の映像作品「MEG -メグの世界-」が上映されていた。たまたま通りがかりに足を止めて鑑賞する姿も。
アートサーカスという表現手段は、2014年の第1回の「ヨコハマ・パラトリエンナーレ」で採用されることになったプログラム。「サーカスという表現に出会った障害者たちが生き生きと表現することを発見したんです」とその最初の出会いを語る栗栖さんだが、今年は本来ならば小学校やこの横浜市役所のアトリウムでサーカスのパフォーマンスを行なうはずだった。それが不可能となり、3カ国のサーカスアーティストと日本初のソーシャルサーカスカンパニー「SLOW CIRCUS PROJECT」のメンバーが、インターネット技術を駆使して一緒に作り上げたのが「サーカスアニメーション」だ。

「MEG -メグの世界-」の主人公は小学5年生のメグ。ストーリーは、「彼女の周りは何もかも灰色の世界。ある日、黒猫のクロが喋り出す——素敵なショーを見に行こうよ!飛び込んだクローゼットの向こうで出会う、カラフルで不思議なサーカスの人々。元の世界に帰ってきたメグが起こした行動とは…」というもの。
両足義足のサーカスアーティストであるエリン・ボールさん(カナダ)をはじめとしたチリ、イタリアのサーカスアーティストと、SLOW CIRCUS PROJECTのメンバーが時空を超えて共演している。

この日は大スクリーンでの上映が行われたとともに、オンラインでも上映され、自由な時間に鑑賞することができた。

サーカスアニメーション:「MEG -メグの世界-」
クリエイティブプロデュース:栗栖良依(SLOW LABEL)
演出:金井ケイスケ(サーカスアーティスト/SLOW CIRCUS PROJECT)
脚本:益山貴司(劇作家・劇団子供鉅人)
撮影・監督・編集:矢彦沢和音(ビデオグラファー)
出演:エリン・ボール/ダニエレ・ジャングレコ/エクセキエル・シルバ/SLOW CIRCUS PROJECT

SLOW CIRCUS PROJECT (スローサーカスプロジェクト)
SLOW LABELから発足した、日本初のソーシャルサーカスカンパニー。ソーシャルサーカスとは、世界各地でマイノリティ支援に活用されている、サーカス技術の練習や習得を通じ、社会性やコミュニケーション力を育むプログラム。SLOW CIRCUS PROJECTは、2017年よりシルク・ドゥ・ソレイユのサポートを受け、世界各地でソーシャルサーカスを実践する団体と連携しながら、様々な分野のスペシャリストやパフォーマーを含む個性豊かな30を越える団員たちと共に、国内でのソーシャルサーカスの普及・実践に取り組んでいる。
https://circus.slowlabel.info

 

小学生と考える「全人類アカンパニスト化計画」

パラトリみらいサミット

横浜市役所のアトリウムには、その「MEG -メグの世界-」でメグが飛び込んだ別世界への入り口のクローゼットがしつらえられた特設ステージがあり、新しい出会いを期待するワクワク気分が演出されていた。さらに会場で待ち構えていたのは「MEG -メグの世界-」にも出演しているSLOW CIRCUS POJECTのメンバー6人。作品と同じカラフルな衣装とメイクで会場内に散らばっていた 。そこに横浜市立みなとみらい本町小学校5年生が一列になって会場にはいってきた。サーカスメンバーたちがサーカス道具で技を見せたり、道化のようにおどけてみせたりして、子どもたちをサーカスの世界へと誘う。サーカスのメンバーと、5年生の子どもたちが議論を交わす「パラトリみらいサミット」の開始だ。

この日のテーマは 「全人類アカンパニスト化計画!めざせ、だれかの伴奏者」というもの。「アカンパニスト」とは音楽用語でソリストの演奏を支える伴奏者のことだが、2014年の“パラトリ”での「気づき」から生まれたスペシャリストの呼称になった。障害者の創造活動を活発にするためにはアクセシビリティが課題であるとわかり、そのためにはアカンパニストという人材を育成することが大切だという気づきだ。そのために教育現場や子どもたちへの普及認知が必要と考えた栗栖さんらは、2018年からみなとみらい本町小学校と協力して「全人類アカンパニスト化計画」プログラムを実施してきた。この日は、子どもたちがこれまでの授業やグループワークで学んできたことの成果発表会。夏からの連続授業で、アカンパニストとはどんな存在か、どうすればアカンパニストになれるのか、子どもたちがこれまでたっぷり考えてきたことを、自分たち以外の人に伝えることにチャレンジした。

また、この発表会は「パラトリテレビ」(オンライン上の番組)で生配信されるということで、パラトリテレビナビゲーターの中嶋涼子さんと、オリジナルキャラクターのPちゃんもステージに登場、全員でカウントダウンして生配信が始まった。ジングルが流れると、ステージ上のビジョンがパッと配信場面に切り替わり、会場の様子が大きく映し出された。

少し緊張した面持ちでステージに上がって発表をした子どもたち。「アカンパニストってどんな人/こんな人、こんな行動が、アカンパニストだと思う!」という議題をクラスで話し合って導き出したのは、「アカンパニストとは苦手なことなどを一緒に助け合うこと」「個性を活かせる相手」という答え。

そして「日常でみつけたアカンパニスト体験はどんなこと?」の課題の発表では、「転校してきた何もわからない私に教えてくれた」「耳が聞こえないおかあさんのためにも人と接することを日常に」「マンションのエレベーターで親切にしたい」「友達という名のアカンパニスト」といった意見をしっかりとした口調でカメラの前で述べていた。

「MEG -メグの世界-」で宇宙の妖精を演じた、両足を事故で欠損したサーカスアーティストのエリン・ボールさんとオンラインで映像がつながった。子どもたちの発表をカナダで聞いたエリンさんは、「体験を聞かせてもらって、支え合っていることに希望を持った」とにこやかに感想を伝えた。

栗栖さんが「アカンパニストになれそうかな? それともまだ自信がない?」と問いかけると、「自信がない」と手をあげる子どもが半分近い。そんな自信がない人へのアドバイスを子どもから募ると、「初めての人に話しかけるのが苦手というのなら、相手に関心を持つと自然にできる」「周囲にアンテナを張りめぐらせるといい」という意見が。「好奇心を持って近づくとケンカしちゃわないかな?」という不安の声も出て、現代の子どもたちが他人との距離の取りかたに戸惑い、他人に近づく機会が奪われている実情が浮かび上がったようだった。

エリンさんからも、「他人を助けることは、自分が助けてもらうこともあるお互いの関係だと思えばいい。相手との衝突もいい経験、それが相手を学ぶことになる」とアドバイス。

発表会は終了になり「アカンパニスト大使」というバッジをひとりひとり受け取った子どもたち 。きっと胸に誇らしげにつけることだろう。

*「パラトリみらいサミット」はパラトリ公式YouTubeチャンネルから、「パラトリテレビ」のアーカイブ映像でご覧いただけます。

 

「パラトリテレビ」
プレ会期より、障害当事者から多様な分野のプロフェッショナルまで、パラトリを通じて出会ってきた人々が集結し、オリジナル番組を制作、YouTubeで配信。コア期間には、横浜市役所アトリウムの特設ステージから生配信も。

横浜市役所 「パラトリテレビ」特設スタジオより生配信されたプログラム
– ヨコハマ・パラトリエンナーレ シンポジウム
– パラトリオンラインゼミメディアラボ/フードラボ 公開トーク
– BOOK PROJECTキュレーターズトーク
– BOOK PROJECT特別上映関連トーク
– HELLO! My Neighbors わたしとあなたのパラトリヒストリー ・パラトリみらいサミット
– Play 手話と詩であそぼう

“パラトリ”のレガシーと課題とは?

ヨコハマ・パラトリエンナーレ・シンポジウム

2020年11月20日の午後には、横浜市役所のアトリウム、魔法のクローゼットのしつらえられた特設ステージに“パラトリ”のこれまでの背景や実施内容をよく知る4人が登場、ディスカッションを行なった。なごやかながらもちょっと真剣なムードで、“パラトリ”のレガシー(遺したもの)と課題や展望について話し合った。

まず最初にプレゼンテーションしたのは総合ディレクターの栗栖さん。“パラトリ”のこれまでのあゆみをふりかえり、課題を見つけて解決を探ってきた過程と手応えを話した。とりわけ、2014年に大阪在住の森田かずよさんという義足のダンサーなどを迎えて開催した“パラトリ”でアクセシビリティという大きな課題が見え、その気づきから「アクセスコーディネーター」(障がいのある人がアート活動に参加するための環境を整える人)、「アカンパニスト」(障がいのある人と一緒に創作活動をする人)の発掘と育成をしてきたことの意味を強調した。

次に吉本 光宏氏(ニッセイ基礎研究所 研究理事・芸術文化プロジェクト室長)
が、“パラトリ”の成果と展望を「アートから始まる共生社会に向けて」と題して、 世界の情勢やオリンピック・パラリンピックとの関係性とともに語った。特にアートサーカスを取り入れた意義はとても大きいと絶賛し、シルク・ドゥ・ソレイユの活動もあわせて紹介した。

大塚 千枝氏(厚労省 障害保健福祉部 障害者芸術文化活動支援専門官)からは、3回の開催によって様々な課題に気づかせてくれたことの重要性と、福祉・教育・医療といった各分野が連携できた理想的なモデルとして、全国に広がってほしいという願いが話された。

横浜のまちづくりに長く関わってきた恵良隆二氏(横浜ランデヴープロジェクト実行委員会委員長/(公財)横浜市芸術文化振興財団専務理事)は、“パラトリ”は横浜ならではの企画であったこと、明るいアウトプット表現であることと質が高い創造だからこそ多くの人々をひきつけ記憶に残るアクションとなったと話した。

4人のディスカッションでは、「横浜にサーカスの拠点を作って   ずっと続けてほしい」「いや全国に持って行ってほしい」「今回は集大成となりレガシーが残せた」「やっとこれから出発できそう」とにぎやかに意見が交換された。

横浜市役所の2階では、2つのプログラムの展示も行われた。

◇読む展覧会 BOOK PROJECT「そのうち届くラブレター」
-「本」の配布
–山本高之、鎌江一美、杉浦篤、川戸由紀、華雪の作品の展示
◇港南福祉ホームとミナ ペルホネンとのコラボ作品「sing a sewing」展示・販売

BOOK PROJECT「そのうち届くラブレター」
わかりあうことの不可能さと、あきらめないことについての考察
障害のある表現者と多分野のアーティストによる、読む展覧会

コロナ禍の状況を受けて、従来の展示空間ではなく、読む展覧会としてブック(本)の形式で編まれ、ウェブサイトで展開。この本を横浜市役所で1000部無料配布した。公式ウェブサイトからも無料でダウンロード。金澤韻さん、田中みゆきさん、畑井恵さんの3名をキュレーターに迎え、16組のアーティストが参加した。
また特設サイトでは映像や音の作品を紹介したほか、ロバート キャンベルさんや篠原ともえさんが目が見えない人や聞こえない人と対話しながら作品を鑑賞するバリアフリーの映像コンテンツも展開。

BOOK PROJECT「そのうち届くラブレター」映像の上映

「sing a sewing」展示・販売

 

挑戦してみたら、よかったことだらけでした
栗栖良依さんにインタビュー

「ヨコハマ・パラトリエンナーレ2020」総合ディレクターの栗栖良依さんは、自らも脚に障害を抱えながら、障害者とアート、そして社会の間のバリアを取り払うべく活動を広げている。東京2020開会式・閉会式4式典総合プランニングチームクリエイティブディレクター(インタビュー時の役職名)も担う。2019年11月に発表した“パラトリ”の内容は全面的に見直すこととなったという。あらためて3回の“パラトリ”の手応えや発見したこととこれからの展開について話していただいた。

——コロナ禍による影響は多大なものだったのですね。

栗栖:本来なら東京オリンピックとパラリンピックがあって、そのあとにパラトリエンナーレがあるはずでした。 去年の段階から“オリ・パラ”がある前提ですでに動いて準備を進めていたんです。同時進行のスケジュールでしたから、スローレーベルの中にチームを2つ作って対応していたのですが、その スケジュール予測がまるで無意味になりました。“パラトリ”の準備も一昨年のうちにかなり進めていましたが、それがすべて止まりました。“オリ・パラ”は2021年に延期になりましたが、“パラトリ”をどうしようかと検討し、2021年に開催できるとは確実にはわからない状況を考えて、“パラトリ”は延期しない、予定通りに2020年11月に決行すると決めました。ほとんど骨格ができていたのですが、コロナ禍の状況でも実施できる内容に全面的に作り直しました。5月の連休明けころのことでしたね。

——せっかく進めていた形のままを実施できるまで待つことをしなかったのには、どんな理由がありますか?

栗栖:もともと“パラトリ”の精神は、どこよりも先陣をきって実験的にやってみるというものですからね。すでにできると実証されていることを完璧に完成度高くやるということではないですから。どこもやっていない、できるかどうかわからない新しいものにチャレンジするという発想以外になかったです。

——内容をがらりと変えて一から作り直すことは大変なご苦労だったと思いますが、形を変えてでも挑戦してよかったことはなんですか?

栗栖:それが、よかったことだらけでした。これだけ面白いプログラムがたくさん生まれましたし、新しい人材やいろいろなネットワークも発掘できました。それも全員の全力発揮のおかげです。5月に実施を決意してから、SLOW LABELのスタッフだけではなく、“パラトリ” 第1回のころから一緒に作っていたアーティストたちも含めて、多くの方の力を借りての総力戦でした。これだけのものを一気に作り上げることができるということもみんなのパワーの証明になりました。「パラトリテレビ」「ブックプロジェクト」「サーカスアニメーション」もどれも当初アイデアさえまったくなかった企画です。

——やりかたが変わったことで伝えたい内容は変わりましたか?

栗栖:オリンピック・パラリンピックが開催された後の社会は経済的な面などでダメージを受けるだろうと予測していたのですが、そのダメージを与えたのはコロナウイルス、それも世界同時多発で来たわけです。そういう意味ではもともと準備していた方向性がまるで変わったというのではなく、方向性は変わらないけれども、社会の環境が変わったので届け方が変わりました。

——届け方を変えたというのはオンラインを会場としたことでしょうか?

栗栖:今回「ヨコハマ・パラトリエンナーレ」が選んだ会場は、オンラインと横浜市役所です。会場に行きたくても、新型コロナウイルスによって来場できない日本全国、そして世界のみなさん。また、重度障がい者など移動に困難を抱えている人たちにも楽しんでもらえるよう、オンラインや映像を通じた新しい体験の提供とライブの合わせ技を展開しました。

——パンデミックのせいで、世界が同じ苦難を味わうことで同じ価値観を持つようになり、世界に向けての発信になりましたよね?

栗栖:世界に向けて発信はできましたが、オンラインという手段をとったことは本来ならもっとも不得意なところに追いやられてしまったとは思います。 コロナによって密を避けろと言われてしまったことは想定外でした。ソーシャルサーカスが持つ家族のようなあたたかさや人間同士の密なつながりやコミュニケーション、本当の家族ではなくとも仲間どうしの家族のようなつながりが今こそ重要な時代であるのに、矛盾してしまいました。これには苦労しましたね。

パフォーマンスチームは、 一緒に練習できず、 誰も相手がいないところでカメラに向かって一人でパフォーマンスすることを強いられて、ましてや、障がいのあるひとは率直なのでとてもやりにくいことでした。でもそれを逆手にとって、時空を超えて3カ国のアーティストと共演するのは、また新たなチャレンジでした。

——明るい表現だと感じましたが、これは意図的にディレクションされたものなのですか?

栗栖:2019年秋に、私と金井ケイスケさんが南米アルゼンチンに 国際ソーシャルサーカス会議に招聘され、南半球のエネルギーに圧倒されたんです。それがソーシャルサーカスの活動の根幹に植え付けられました。今回の“パラトリ”に対して、「明るい」「陽気だ」という感想が聞かれます。それは、私やSLOW LABELのみんなのキャラクターもあるでしょうけれども、それと同時にアートディレクションとしてラテンの要素を取り入れたからでしょうね。南米で経済的に貧しくても陽気に生きていく人間の強さ体感したことから、コロナ禍で経済的なダメージを受けたときに、野生の血に目覚めて、南米のような明るさや人間の強さに目覚めるのかどうかが、日本や北半球の国々に切実な問題意識になってくるのではないかと感じています。

——集大成(最後)の“パラトリ”ということですが、これからの展開は?

栗栖:私たちは実験好きなので、今回も様々な実験を行なうことができました。母体である「横浜ランデヴープロジェクト」の発足から数えると10年、よくがんばったなというのが率直な気持ちです、課題を解決しながら走り続けてきましたが、やっとひとつ具体的な形が見えてきたと思っています。それは、ソーシャルサーカスという形です。これこそが“パラトリ”精神を展開していく核となるものだと考えているので、 持続可能な形態にできるようにもう少しがんばってみようと思っています。

(本インタビューは2020年11月20日に行われました。)

 

取材・文 猪上杉子
撮影 大野隆介

 


【プロフィール】

栗栖良依(くりす・よしえ)
パラ・クリエイティブディレクター/プロデューサー、SLOW LABELディレクター。「日常における非日常」をテーマに異分野・異文化の人や地域を繋げ、新しい価値を創造するプロジェクトを多方面で展開。2008年より、過疎化の進む地域で市民参加型パフォーマンス作品を制作。2010年骨肉腫をきっかけに右下肢機能全廃。障害福祉の世界と出会う。2011年「SLOW LABEL」を設立。2014年、「ヨコハマ・パラトリエンナーレ」を立ち上げ総合ディレクターを務め、障害のある人が芸術活動に参加するための環境整備や支援人材の育成に取り組む。リオパラリンピック閉会式・旗引継ぎ式ステージアドバイザー。第65回横浜文化賞「文化・芸術奨励賞」受賞。東京2020開会式・閉会式4式典総合プランニングチームクリエイティブディレクター(インタビュー時の役職名)。