横浜で活動する11組が入居、設計、運営メンバーにも若手クリエーターが集結!
今の季節、新緑がまぶしい関内桜通り。ランチタイムやアフター5には、多くのサラリーマンが集まるにぎやかな通りだ。その一角に、新たなクリエーターのための複合創造拠点「泰生ポーチ」が、この春に誕生した。向かいには、当サイトでもご紹介してきた「さくらWORKS<関内>」で知られる「泰生」ビルがある。その“玄関先”に建つことから、「泰生ポーチ」と名付けられた。この場所を“創造都市横浜の入口”にしていこうという思いも込められているという。3月の入居者募集開始から約2か月、まちづくり活動の事務所や建築家、編集者、デザイナーなど、横浜で活動するクリエーター11組が、現在入居している。
泰生ビルと泰生ポーチ、2つの創造拠点を仕掛けたのは、いずれも不動産会社の「泰有社」だ。どちらのケースもアーツコミッション・ヨコハマの芸術不動産リノベーション助成を活用し、市内の団体やクリエーター、設計事務所などとともに改修や運営を手がけた。横浜の“資源”をよく知る、泰有社ならではの取り組みだ。今回、泰生ポーチの立ち上げに関わったのは、横浜を拠点に活動するクリエーターチーム。宇徳ビルヨンカイにオフィスを構える設計事務所の「オンデザイン」とデザイン会社の「NOGAN」、「共同アトリエ」の矢野絵美さん・加藤朋子さんが、企画・設計・広報を担当、中核を担う運営メンバーは、20~30代の若手スタッフだ。
泰生ポーチのビルは、築50年の歴史をもつ建物でもあった。1階の改修にあたっては、以前ここで営業していた会員制クラブの面影を残す、天井やシャンデリアなどをあえて再利用する形で改修しているところにも注目して欲しい。
そしてこの拠点の魅力のひとつは、レストラン「80*80(ハチマルハチマル)」が1階にオープンしたこと! 80km圏内の食材を80%以上用いた“みぢかな安心ごはん”を提供することで知られる。同店は泰生ポーチの誕生を機に、この地に移転してきた。週替わりで組まれる、旬な食材を楽しめるランチメニューが入居者にもうれしい。80*80の営業時間外にも、モーニングのコーヒースタンドなど日替わりでシェア営業する企画もはじまり、話題を呼んでいる。ぜひ一度、足を運んでみては?
5月8日(金)のオープニングパーティでは、80*80のおいしいフードとドリンクが振る舞われる中、入居者が作成した会社紹介のスライドが上映されたり、DJタイムがあったりと、泰生ポーチならではのプログラムで来場者をおもてなし。オーナーである泰有社の伊藤康文さんによる挨拶のあとは、入居者たちの活動紹介も行われた。この日は入居者のスタジオを見学できる「オープンオフィス」も行われていた。どの部屋も入居者たちの個性が感じられておもしろく、実際に働くクリエーターと出会い、仕事ぶりを見聞きする機会となっていた。
クリエーターのシェアオフィスのオープンがつづく、横浜・関内エリア。新たに生まれた泰生ポーチにも多彩な顔ぶれが集まって、これから何かがはじまりそう――。パーティに駆け付けた来場者たちも期待を寄せる、泰生ポーチの船出になった。
泰生ポーチ
http://taisei-po-chi.yokohama/
所在地: 〒231-0012 神奈川県 横浜市相生町2丁目52
最寄り駅: みなとみらい線馬車道駅より徒歩5分、JR関内駅より徒歩5分、市営地下鉄関内駅より徒歩5分