New Artist Picks: Wall Project 村上早 | Stray Child
- 期間
- 2022/3/12(Sat) ~ 2022/11/6(Sun)
- 会場
- 横浜美術館前 仮囲い(グランモール公園「美術の広場」)
- エリア
- みなとみらい・桜木町
- 開催時間
- 00:00~24:00<br />※屋外作品です。ご自由にご覧ください。
- 料金
- 無料
- 詳細情報URL
- https://yokohama.art.museum/exhibition/index/20220312-577.html
- お問い合わせ
- 横浜美術館TEL:045-221-0300(10:00~18:00、月曜~金曜[祝日を除く])
- 横浜美術館では、将来活躍が期待される若手アーティストを紹介する小企画展「New Artist Picks」を、2007年よりアートギャラリーなど館内の展示スペースで開催してきました。大規模改修工事のため休館中の今回は、その特別版となる「Wall Project」として、横浜美術館正面のグランモール公園「美術の広場」に面した仮囲いで、2回にわたり若手アーティストの創作を紹介します。第1回は、銅版画を主な表現手法とする村上早(むらかみ・さき/1992年生まれ)を紹介します。村上は、ポスターカラーを使い筆で銅版に直接描いた線を腐食させるリフトグランド・エッチングなどの技法で、自身の記憶やトラウマから生まれたモチーフを描く作家です。自らの制作を「銅版を傷つける」行為ととらえ、「銅版に刻まれた線は心の傷、線を埋めるインクは血、インクを載せる紙はガーゼ(包帯)」と述べる村上。その作品は、見た目の素朴さとは裏腹に、現代社会に対して作家が抱く恐れや嫌悪、欲望や愛のイメージなど、生々しい感情に裏打ちされています。犬や馬、鳥や虫などの動物がモチーフの中心になることも特徴です。動物たちは、人間を襲う脅威として描かれる一方で、痛みを分かちあう身近な存在としても登場します。村上の創作は、心の傷を描きだすと同時に、その傷を手当てする営みでもあるのです。本プロジェクトでは、2015年から2021年までに制作された作品16点と、新作2点、計18点を紹介します。コロナ禍を経験し、新しい生き方を模索するいま、村上の作品に見られる「死と再生」「人間と動物との関係」は、弱さを認め合い、謙虚に世界をとらえることの大切さを気づかせてくれます。ぜひご覧ください。