甘納豆 おもや

Posted : 2012.10.26
  • facebook
  • twitter
  • mail

 

甘納豆のふっくら懐かしい甘みで、秋のひとやすみ。

今から52年前、当時芸者200人を抱える料亭街だった吉野町に開店した「甘納豆 おもや」。1923年に渋谷で創業し、横浜、野毛と移転して、現在の地下鉄吉野町駅すぐそばの場所に落ち着きました。料亭街で接待客への土産物として喜ばれた甘納豆は、今もなお地元の人々や通販を利用する全国のファンを変わらぬ味で喜ばせています。奥の作業場で4日間かけて作られる甘納豆が店頭にずらりと並べられ、店主の網頭英治さんが慣れた手つきで量り売りをしてくれます。秋の人気は、栗の甘納豆。ふっくらとした食感と、口のなかにふんわりと広がる甘みと栗の香り。ついつい次のひとつへと手が伸びてしまう優しい美味しさです。
Photo: Nahoko Morimoto / Edit , Text: Rio Hirai
※本記事は旧「アートウェブマガジン ヨコハマ創造界隈」2012年10月26日発行号に掲載したものです。

甘納豆 おもや

季節に合わせて、好みに合わせて、お気に入りを探す楽しみも。

店頭に並ぶ7種類の甘納豆。予算を伝えれば、お好みのもので詰め合わせを作ってくれます。店主の網頭さんが鮮やかな手さばきで袋に詰めていく様子は、見ているだけで小気味良いもの。7種類のどれにも目移りしてしまうという人は、おすすめを聞いてみるのも良いかもしれません。秋の旬のものならば、栗。マロングラッセのようなこっくりとした甘みに、甘納豆独特の優しさがあります。定番の大納言は粒あん好きにおすすめ。こしあんが好きならば、ほくほくとした食感の花豆を。少しずつ食べ比べて、お気に入りを探してみてください。

■TODAY’S RECIPE
「おもやの甘納豆 5種類」
国産の豆と砂糖を使った、ほくほくの甘納豆。昔から食べていても、意外と作り方は知らないのでは?おもやの甘納豆は、昔からのスタンダードなレシピで作られているそう。一晩水に漬けた豆を、翌朝4~6時間火にかけて柔らかく炊く。薄い蜜に漬けてまた一晩。3日目に砂糖を足して濃い蜜にして、さらに一晩寝かせる。4日目に汁気を煮詰め、砂糖をまぶして完成だ。今回は、おもやの店頭に並ぶ甘納豆から、5種類をご紹介。

【あずき(大納言)】【あずき(大納言)】
北海道・函館産。
大人気の定番商品、クセになります。
【栗(くり)】
四国・愛媛産。
ねっとりとした甘みが後引く美味しさ。
【栗(くり)】 【おたふく(そら豆)】
大阪・河内産。
しっかりとした食感と食べごたえ。
【おたふく(そら豆)】
【青えんどう】
北海道・上富良野産。
色味が綺麗なので、お客様用の茶菓子にも。
【青えんどう】 【花豆(はなまめ)】
北海道・北見産。
ふっくら、ほくほくとした優しい食感。
【花豆(はなまめ)】

※本記事は旧「アートウェブマガジン ヨコハマ創造界隈」2012年10月26日発行号に掲載したものです。
■information

甘納豆 おもや(本店)
Address:横浜市南区吉野町3-7
TEL:045-251-5134

■PROFILE
甘納豆 おもや
現在の店主・網頭英治さんは3代目。祖父が15歳のときに甘納豆店を営む親類の家に入り、7年後に渋谷で独立。その後、横浜へと移転し、52年前に現在の吉野町に移転した。8年前から、英治さんの長男と次男が製造を担っている。