横浜野菜を味わう地産地消プロジェクト!

Posted : 2014.03.28
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ヨコハマ創造都市センター(YCC)カフェでお弁当販売が3月10日にスタート! その名も「横浜野菜がおいしい!YCC Deli」。地産地消にこだわる「ヨコハマヤサイ de マルシェ」とのコラボレーションで生まれた、ヘルシーでおいしいお弁当の人気は日々うなぎのぼり。このお弁当誕生のストーリーと横浜野菜の地産地消の取り組みをご紹介します。

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横浜野菜が必ず入ったお弁当

横浜・馬車道のオフィスビルに隣接するヨコハマ創造都市センター(YCC)。その1階にあるYCC Cafeでのランチは「かもめベーグル」セットが自慢。そこに3月10日、ランチ・メニューに大きな変革が起きた!カフェ入口のワゴンにずらりと6種類の弁当が彩り鮮やかに並んだ。ドリンクセットにすればYCCカフェでゆったり食べられる。

「横浜野菜がおいしい! 」がキャッチフレーズのこのお弁当。ワンコイン(=500円、タイ料理弁当以外)という気軽な値段で、新鮮な地元の野菜の入ったボリューム満点のお弁当が食べられる。6種類というのは、「横濱うお時;旬の魚がおいしい和食弁当」「ヨコハマヤサイ;ちょっと昭和でヘルシーなお肉料理弁当」「洋食屋ラトリエビルド;ハマの洋食屋弁当」「濱の市;中央市場の魚屋さんが作る弁当」そして近日販売になる「wakaba;フレッシュサンドウィッチ」(以上すべて500円)、「タイ料理サバイクラパオ;本格エスニック料理弁当」(650円)というラインナップだ。毎週、それぞれおかずのメニューが変わる。どのお弁当にも必ず横浜野菜が使われているのが、最大の特徴だ。

DSC_4304.jpgR この日、「ヨコハマヤサイ」弁当を食べた。ポークブレゼ横浜産根菜ソースがおかずの主役で、添えられた椎茸のシンプルな塩焼きがなんとも味わい深い。この「ヨコハマヤサイ」は昭和27年創業の仕出し弁当屋「横濱うお時」三代目店主の渡邉清高さんが主宰する地産地消にこだわるプロジェクトのひとつだ。そして、この日の名脇役、肉厚のおいしい椎茸は、横浜市青葉区徳江農園の徳江秀生さんが丹精込めて育てたもの。お弁当に入っている横浜野菜の情報は、お弁当に添えられたメモで紹介されているので、野菜がなんだかよりおいしく感じてくる。

直販所で採れたて野菜を買い出し

「ヨコハマヤサイ de マルシェ」のおいしさの秘密を探るべく、渡邉さんの横浜野菜の買い出しに同行した。6種類のお弁当の材料となる野菜を、週に1、2回、代表として買い出しに出かけている。たいていは横浜市都筑区にあるJA横浜の直売所「ハマッ子」に出向く。ここでは横浜市北部の農家が採れたての野菜を直接持ち込んで販売している。「清水さんのトマト」「吉野さんの大根」「根岸さんのニンジン」と並ぶ中、あった、「徳江さんの椎茸」! 生産者の徳江秀生さんご自身もあらわれた。

二人はここで何度も顔を合わせて親しくなった間柄で、39歳どうし。20代はサラリーマンをしていた経歴も共通している。さっそく会話が始まった。「今日はイチゴはないの?お宅の“紅ほっぺ”は横浜一だよね」「イチゴ担当は兄なんだけど、今日はちょっと収穫できなくてお休み。でも父の作ったセロリとレンコンを持ってきたよ」「へえ、どれどれ」。

「ここには買い出し以外でもしょっちゅう通うようにしてるんです。生産者さんと顔を合わせることができて、ちょっと会話すれば野菜の最新の情報をどんどん知ることができますからね」と渡邉さんは言う。こうして得た情報をほかの弁当業者にすぐにフェイスブックで連絡して、次回の買い物の発注を受けている。弁当業者のほうはその購入野菜によって来週の献立を考えるという仕組みだ。渡邉さんのスマートフォンを覗かせてもらうと……。

「大根は30-40センチ級、少々細め。ブロッコリーと冬キャベツがそろそろ終盤です。小松菜とホウレンソウは色味も濃く、潤沢にあります」
そこに「来週はホウレンソウを8パックお願いします」とさっそく返事が来た。

 

 

 

 

 

 

 

横浜は地産地消の理想の地

「地産地消」—-近年、よく耳にする言葉の発祥は、なんと横浜市だと聞いて驚いた。横浜の都会的イメージと農業とは一見かけ離れて思えるが、神奈川県で農作地面積が一番大きいのは横浜市だという。農産物別でみても、小松菜が全国3位、キャベツが10位以内という意外な生産量だ。

「横浜市の農家の特徴は、どこも多種類の農作物を作っていること。うちは、父が米、ネギ、レンコンなどをいろいろ作っており、母がトマトで、兄がイチゴの担当。僕は9年ほど前に脱サラして椎茸づくりを始めました」と徳井さん。横浜市では数軒しかない椎茸のプロフェッショナルだ。

「横浜市の農家は住宅地と隣接しているのが大きな利点。横浜市の人口は370万人、つまり消費者が非常に多く、マーケットが巨大だということです。つまり、地産地消が成立しやすい環境にあるということなんです」と渡邉さんが説明する。そしてその「地産地消」のコンセプトを、誰もが気軽に味わえるお弁当で実現しようというのが、渡邉さんの狙いなのだ。

「農家の方々が手をかけて作る新鮮な野菜をきちんと消費して、おいしく味わって、そしてまた横浜野菜が食べたくなる、そんなイイことだらけの地産地消のコンセプトを実現するためにも、気軽な値段で大勢の方にまず食べてもらって、おいしさを知ってもらわないと」  


 

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萩原朋子さんのデザインによるシール

 

そして多くの人の目に留まり、愛されるお弁当になるために、ラベル/シールをデザイン性の高いものにしたり、売り場をおしゃれに演出したりすることも大切なのだと渡邉さんは考えている。こうしたマーケティングやブランディングのノウハウは飲食産業に勤務していた20代のころの経験が発揮されている。

 


 

「地産地消」などといったお題目はともかく、おいしい新鮮な横浜の採れたて野菜を使ったお弁当で毎日を元気に過ごそう。そして地元、横浜を新たな目で見直してみよう。

 

 

<Informaiton>

【横浜野菜が美味しい!  YCC Deli 】
お弁当販売場所=ヨコハマ創造都市センター(YCC)
横浜市中区本町6-50-1
最寄り駅;みなとみらい線馬車道駅、JR線桜木町駅
メニューの案内や横浜野菜情報: http://yccdeli.hama1.jp