センスいいね!と言われたい おしゃれアート雑貨

Posted : 2013.10.25
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横浜は、電車で移動しなくてもたくさんのアーティストやクリエイターに出会える街。彼らは刺激し合い、新しい作品を生み出している。雑貨もまた小さな作品だ。大量生産されず、2つとして同じものがない。独自性とデザイン性をもった、日常に使えるアートな雑貨。編集スタッフ自身が欲しいから選んだ、おみやげ第2弾!

DSC_0250木のぬくもりに、遊びゴコロを。
ぶち木工・西村真人さんのボールペン

自分はアーティストでも職人でもなく、クラフトマンに近いという、自称・木工屋の西村さん。10代からモノづくりに興味をもち始め、家具職人を経た2011年、黄金町で「ぶち木工」をスタートさせた。

IMG_6753木製のお皿やスプーンなど、日常で使えるぶち木工の作品。なかでも人気なのがペンシリーズだ。シンプルな1色に加えて、寄木づくりで何色かの木材を使ったものなど、バラエティに富んでいる。しかも、きっちり型をとっているワケではなく、色の組み合わせや太さも微妙に変えており、1本1本がオリジナルだ。「寄木でのモノづくりはパズルみたいな遊び感覚。自然の色を組み合わせる楽しさがある」と、子どものような笑顔で語ってくれた西村さん。さらにこんなことも教えてくれた。「モノづくりの基本は、一つひとつがスペシャルであること」。良い意味で統一性のない、そんなぶち木工の魅力がギュッと詰まった言葉だ。

自分を定義づけず、やりたいことをいつでもやれるような“木工屋”でいたいという西村さんは、常に笑顔がこぼれ温かみを感じさせる。彼のぬくもりが伝わるペンは、自分をやさしい気持ちにしてくれる、そんな人に贈ってほしい逸品だ。

IMG_6780<プロフィール>
西村真人(にしむらまさと)
1982年神奈川生まれ
品川技術専門学校木工科卒、家具職人を経験し、2010年 2畳半Factory を自身ではじめ、2011年 『ぶち木工』としてスタート。端材を使った小物づくりや、『木のことなら何でも』をコンセプトに、約3畳の作業場で作れるものなら、木で何でも作り出す、自称・木工屋。

 


<ぶち木工>
ボールペン・シャーペン 1本2,500円~
※ほかブローチ500円~/スプーン1,000円~/写真立て(ポストカードサイズ)8,000~など
住所:横浜市中区初音町1-18-3ハツネウイングD-1
営業時間: 月‐土9:00~20:00、祝日10:00~19:00 日定休(臨時休業あり)
buchimura@gmail.com
http://www.buchimokkou.com/
その他取扱い店舗:バザールバザール ほか


 

●DSC_0121波紋のように広がる色
曽谷朝絵さん×SLOW LABELの「MIZUシリーズ」

「SLOW LABEL」とは、誰もが参加できる自由なモノづくりをめざす手作り雑貨ブランド。アーティストやデザイナーと企業・福祉施設をつなげ、新しいモノづくりに取り組んでいる。そのアーティストのひとりが、横浜で活動する曽谷朝絵さんだ。

●DSC_0154 - 002曽谷さんが考案したマット(MIZUシリーズ)の素材は、ビーチサンダルなどで知られるEVAというもの。その加工途中、混色に失敗し製品として使えないものが出てくるそう。それに曽谷さんがデザインを加え、さらに福祉施設の方々がそれぞれの感性で一つひとつ切り抜いて生まれたのが、このマットだ。デザインのもとになっているのは、『鳴る色』という曽谷さんの作品。それは「音を発しながら波紋のように広がる色」をイメージしたもの。そんなマットをテーブルに置いてみると、ぴちゃんと音を立てながら、色鮮やかな水の波紋が広がっていくかのようだ。

曽谷さんの色彩豊かな作品群も彼女自身も、凛とした美しさや透明感を感じさせるが、MIZUシリーズは、彼女の魅力が遊び心をもって現れた!そんな風にも思えてしまう楽しい作品。大きさは手のひらサイズからランチョンマット、ピクニックシートサイズまでさまざま。厚さや色合い、切り抜き方もすべて異なり、選ぶことも楽しい。小さいものならコースターやマウスパッド、アクセサリーやカギ置きなど、使い方も自由に発想してみては?

●DSC_0092<プロフィール>
曽谷朝絵(そやあさえ)
2006年 東京藝術大学大学院博士後期課程美術研究科にて博士号取得。2001年『第6回昭和シェル石油現代美術賞展』グランプリ、2002年『VOCA展2002』VOCA賞(グランプリ)、2013年『横浜文化賞文化・芸術奨励賞』、『神奈川文化未来賞』などを受賞。2013年 水戸芸術館にて個展「曽谷朝絵展 宙色(そらいろ)」、2011年資生堂ギャラリーにて個展「鳴る色」など発表多数。絵画、インスタレーション、映像と、ジャンルを超えて活躍している。光と色彩に溢れたその作品は視覚を超えて身体感覚を呼び覚ます。BankARTやハンマーヘッドスタジオなど横浜のスタジオを制作の拠点とし、横浜での活動実績も多い。2013年 「曽谷朝絵 宙色(そらいろ)」を青幻舎より刊行。


<information>
商品:
MIZUTAMARI / 950 円(コースターサイズ2枚入り)
MIZUGOHAN /1,050 円(ランチョンマットサイズ1枚入り)
取扱い店舗:
象の鼻テラスYCC shop 港ポーポ横浜美術館 ほか
お問い合わせ先:
SLOW  LABEL(スローレーベル)


 

●DSC_0175持ち歩ける絵画作品
吉本伊織さんのブックカバー

水平線をモチーフにする横浜在住の美術家・吉本伊織さん。彼の作品は風景画であり、抽象画でもある。今のスタイルになったきっかけは、『景』(2010)という作品。苫小牧の夜明け前を忠実に描いているのに、抽象画のようにも見える。日本海の夜明けのニブイ光を表したこの作品で、風景画を描いてきた自分を偽ることなく、新しい要素をも採り入れることができたのだ。

●IMG_6734そんな風につくられてきた作品を、ブックカバーという形で手にすることができる。モノトーンで表現された静寂な空気感は、本を手にしたとき、自分ひとりの空間を静かに演出してくれる。魅力的なのはそのビジュアルだけではない。キャンバス生地に、吉本さんが普段から使うグラファイトなどの画材をそのまま用いているのだ。その手ざわりは絵画作品そのもの。まるで作品を毎日持ち歩いているようだ。

サービス精神旺盛で、たくさんの笑顔と和やかな空気をつくってくれる吉本さん。夜明けや日没の風景を静かに見つめ続けている一方で、大道具として舞台制作をしていたり、実は小説家志望(!)だったりと、いろいろな顔をもつアーティストなのだ。そんな吉本さんのブックカバーでお気に入りの本を包めば、ほかとはちょっと違うアートな日常がやってくるかもしれない。

●IMG_6713<プロフィール>
吉本伊織(よしもといおり)
1978年富山県生まれ。2010年作品『景』で「神奈川県美術展」神奈川県立美術館賞受賞。風景画を通して、その土地がみせる豊かな空気の表情、とりわけ山や海において夜明けや日没に見られる光の変化や空気感、雲など大気中に流動する“水”の姿を捉える独自の表現を追求している。黄金町の高架下スタジオやNitehi works、blanClas、CHAPなどでの個展も多数開催。2013年9月には、黄金町のM・Zartsにて「吉本伊織展」が開催された。


<information>
商品:
ブックカバー(大)3,000円、(小)2,500円
※ペンケース(3,000円)も今後追加予定
取扱い店舗:
バザール バザールTür aus Holz von neben Strand黄金町アートブックバザール