横浜美術館で「魅惑のニッポン木版画」展 開催

Posted : 2014.02.21
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江戸時代の浮世絵、大正・昭和の芸術家たちによる木版画の豊かな歴史、また、千代紙やうちわ絵、本の表紙や絵封筒といった生活のなかの品々にみられる木版技法。木版は、日本人にとって最も親しみ深い芸術表現のひとつだ。 木版技法にこだわって創作する現代のアーティストもいる。
幕末から現代にいたる約220点の作品を通して、庶民性と独創性にあふれる魅惑のニッポン木版画の世界を堪能しよう。


浮世絵から千代紙、現代アートまで
——多様な木版芸術の世界に遊ぼう

木版画は、日本人にとって最も親しみ深い芸術表現のひとつといえる。 長い歴史があり、生活の中で息づいてきた芸術だ。

江戸時代、浮世絵版画が一世を風靡し、木版画は「庶民の芸術」として定着した。千代紙やうちわ、 引き札、のし袋といった暮らしを彩る印刷物もまた、「庶民の芸術」たる木版表現の真骨頂だ。

 

大正時代には、木版本来の力強い表現力を生かした「創作版画」や、浮世絵の繊細な線や鮮やかな色彩を受け継ぐ「新版画」が誕生した。さらに竹久夢二や川上澄生は木版による雑誌の表紙や挿絵、便箋や千代紙などのデザインを 手掛け、当時の人々の暮らしを彩った。

伝統と革新の上に独自の発達をとげてきた日本の木版画は、戦後、国際的に大きな脚光を浴びることとなる。1951年に斎藤清がサンパウロ・ビエンナーレで受賞したのを皮きりに、 棟方志功や吉田穂高らの独創的な版画が国際展で脚光を浴び、版画熱は急速に高まった。

 

コンテンポラリーアートの舞台でも木版画は健在だ。今日的なテーマに向き合いながら、伝統的な木版技法を咀嚼して新しい表現を実践するアーティストたち。ニッポンの木版画の歴史は日々更新されている。

 

横浜美術館は幕末から現代までの約1,600点におよぶ木版画を所蔵している。その収蔵品を中心に、現代作家による新作も加えた約200点を通じて、各時代の木版表現の粋を紹介。

展覧会をより楽しむためのヒントをお知らせしよう。

1. 千代紙やのし袋など、人々の暮らし に密着しながら多種多様に発展した日本独自の幅広い木版表現を楽しもう。

2. 印刷技術や表現方法が多様になった今日において、あえて木版画にこだわって制作している現代の作家たちの新しい表現も楽しもう。

3. 彫刻刀や版木など道具や画材を展示した、木版画の技法や特徴を分かりやすく解説するコーナーで木版技法を学ぼう。

また、関連イベントも盛りだくさん。「アーティストトーク」や「学芸員によるギャラリートーク」、「創作&鑑賞ワークショップ『木版画を摺ってみよう!』」(子どもと保護者が対象)などが開催されるので横浜美術館ホームページをチェック!

横浜美術館
<開館25周年記念 魅惑のニッポン木版画

会期: 2014年3月1日(土)─ 5月25日(日)
※会期中一部展示替えがあります。
会場:横浜美術館   〒220-0012 横浜市西区みなとみらい3-4-1
最寄り駅:みなとみらい線みなとみらい駅、JR桜木町駅
開館時間:10:00~18:00(入館は閉館の30分前まで)
休館日:木曜日観覧料 一般1,100円、大学・高校生700円、
      中学生400円、小学生以下無料
ほか優待料金や割引料金などについては: http://www.yaf.or.jp/yma/を参照
お問い合わせ Tel. 045-221-0300


観覧チケットをプレゼント!
「魅惑のニッポン木版画」展の観覧チケットを抽選で5組10名様にプレゼントいたします。

詳しくはこちらをご覧ください。
https://present.crocos.jp/79367