夜の野毛のまち
野毛といえば、赤ちょうちんの飲み屋街を思い浮かべる方が多いのではないだろうか？ このエリアは関東大震災や第二次世界大戦を経て、戦後の闇市から栄枯盛衰を繰り返しながらも、長い年月をかけてつくられてきた“庶民の街”だ。かつては横浜の「3大商店街」のひとつといわれ、横浜の商業の中心を担ってきた。一方で、大道芸などの大衆芸能でも知られる。そんなさまざまな歴史や表情を持つ街に繰り出し、ここで活動してきた人たちの生の言葉をそのまま講義にしたのが「野毛まちなかキャンパス」だ。
この講義のポイントは、すべてのプログラムが野毛のまちなかで開かれるところ。落語や漫談など、横浜の大衆芸のメッカ「横浜にぎわい座」での講義とバックステージの見学、入場無料で市民に愛される「野毛山動物園」の歴史を知る講義、野毛の居酒屋で流し芸と“野毛のおもてなし”を体験する最終講義など、街や歴史を知ることができるプログラムが目白押し。地域の人たちが自ら街の魅力を発信するところが、「野毛まちなかキャンパス」の魅力だ。2008年度からは「横浜市内大学間単位互換履修制度」の対象となり、横浜商科大学をはじめ市内11大学に通う学生は、履修すると単位が認定されるようになっている。
郷土史家の半澤正時氏を迎え、日ノ出町・宮川町をめぐった11月16日（土）の講義の様子
街を歩けば、その歴史や街のありよう、人々の生活の営みに触れることが出来る。「野毛まちなかキャンパス」は、活きた教材である街に学ぶ、またとない機会になりそうだ。
【野毛まちなかキャンパス】
受講対象および定員：18歳以上の社会人の方々／大学生・大学院生・専門学校生の方々／各回の定員は20名
受講料：1講座1,000円。当日受付にてお支払い。（開講日1週間前までにお申込み、定員に余裕のある場合は当日受付あり）
お申込み：野毛地区街づくり会事務局（担当：田中）
氏名、性別、住所、電話、FAX、Eメール、ご職業、年齢、ご希望の講座名を、お電話・ファックス・郵便にてご連絡ください。
〒231-0065 横浜市中区宮川町1-14
Tel：045-241-4500 ※電話での受付は月～金曜日の10時～16時 Fax：045-241-5014
カリキュラム：
第5回 11月25日（月）18時～19時30分
横浜能楽堂探訪～140年余りの歴史を持つ関東最古の能舞台～
講師：熊谷敬子氏（横浜能楽堂）
会場：横浜能楽堂
第6回 11月27日（水）18時～19時30分
長谷川伸の人生～学ぶこと、教えること～
講師：伊東昌輝氏（新鷹会 理事）、布目英一氏（横浜にぎわい座企画コーディネーター）
会場：野毛 Hana*Hana
第7回 12月2日（月）18時～19時30分
横浜にぎわい座を知る！
～野毛の街の演芸場～ ※講義の中で、普段は入れないバックステージの見学も行います。
講師：布目英一氏（横浜にぎわい座企画コーディネーター）
会場：横浜にぎわい座
第8回 12月7日（土）13時30分～15時
野毛山動物園の歴史～市民とともに歩んだ62年～ ※講義の中で、施設見学ツアーも行います。
講師：鈴木浩氏（横浜市立野毛山動物園 園長）
会場：野毛山動物園
第9回 12月9日（月）18時～19時30分
成田山横浜別院・開創145年大祭に向けて
講師：筒井照琢氏（成田山横浜別院 主監）
会場：成田山横浜別院 水行堂
第10回 1月6日（月）18時～19時30分
日ノ出町と西川オルガン～その経営史的・文化史的位置～
講師：平野正裕氏（横浜開港資料館）
会場：野毛 Hana*Hana
第11回 1月20日（月）18時～19時30分
からくりエンターテナー達の大演奏会～IKUO三橋の秘蔵品を一部公開～
講師：IKUO三橋氏（初代野毛大道芸仕掛け人）、いはらつトム氏（パフォーマー）
会場：横浜にぎわい座シャーレ（B2階）
第12回 1月27日（月）18時～19時30分
横浜・野毛の未来図～後継ぎ世代が考える野毛の針路～
登壇者：野毛地区連合青年会
会場：ルリエ横浜宮川町3階
第13回① 2月3日（月）18時～19時
横浜から世界の海へ～ヨットでの単独無寄港世界一周の体験談を聞く～
講師：斉藤実氏（ヨットマン最高の名誉「ブルーウォーター・メダル」のアジア人初受賞者／横浜ヨットクラブ名誉会員）、
赤井徳夫氏（株式会社赤井精工 代表取締役／横浜ヨットクラブ会員）、IKUO三橋氏（初代野毛大道芸仕掛け人）
会場：野毛地区センター
第13回② 2月3日（月）19時30分～21時
流し芸と「野毛のおもてなし」の体験
出演者：アコーディオン奏者 遠峰あこ氏
会場：横濱すきずき（野毛本通り）
