いま見られる横浜のアートスポット

Posted : 2020.07.03
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新型コロナウイルス感染防止のため、多くの文化施設が閉鎖されていましたが、少しずつアートとふれあえる場が戻ってきています。そこで、いま見られる横浜のアートスポットをご紹介します。「まだ出かけるのは不安…」という方のために、お家で楽しめる横浜のアート情報についてもご紹介します。

海風薫る横浜発祥の地、象の鼻パークのアートなレストハウス。

象の鼻テラスは、横浜市・開港150周年事業として、2009年6月2日に象の鼻パーク内に開館した、アートスペースを兼ね備えたレストハウスです。
現在、常設アートワークなどの作品を紹介する展示シリーズ ZOU-NO-HANA no ARCHIVE EXHIBITIONの第二回として催されているのは、フランス人アーティストであるリリアン・ブルジェアの展覧会、『ON/OFF』。

《ON/OFF》Lilian Bourgeat | Smart Illumination Yokohama 2017  Photo : Hajime Kato

 

リリアン・ブルジェアは、家具や電球、食器など、日常にありふれたモチーフを巨大化させる手法で作品を制作し注目を集めているアーティスト。
リリアン・ブルジェア展『ON/OFF』では、スマートイルミネーション横浜2017に出展された作品《ON/OFF》に加え、愛媛の道後オンセナート2014で発表された作品《FABULA – 寓話》の一部も展示されています。

ZOU-NO-HANA no ARCHIVE EXHIBITION
リリアン・ブルジェア展『ON/OFF』
会期:2020年6月23日(火)〜 7月26日(日)
会場:象の鼻テラス
住所:横浜市中区海岸通1丁目
開館時間:10:00-18:00 
休館日:年中無休
料金:無料
URL: https://zounohana.com/schedule/detail.php?article_id=1406&type=archive


 

“傷”の破壊と再構築 気鋭の現代美術家による展覧会

シルクセンター一階のギャラリーBankART SILKにて開催されている、「アイムヒア プロジェクト|渡辺 篤」による展覧会《修復のモニュメント》」。

展示風景/「修復のモニュメント」アイムヒア プロジェクト|渡辺 篤(BankART SILK、2020年)写真:井上圭佑

 

こちらは新型コロナウイルスの感染防止のため、一時中断していましたが、現在は展示を再開。
現代美術家の渡辺篤さんは、孤立者に伴走する形で、その存在や声を社会に向けて発信する「アイムヒア プロジェクト」を2018年に発足し、出版した写真集や展覧会で大きな反響を呼んでいます。

《修復のモニュメント》では、ひきこもり当事者/経験者6名が孤立に至った原因や生きづらさの事情について、渡辺さんと対話しながら、コンクリートで作られた自らの“傷”の象徴を破壊し、それを金継ぎによって再構築した作品を展示中です。

アイムヒア プロジェクト|渡辺 篤「修復のモニュメント」
会期:2020年6月1日(月)~7月26日(日) 
会場:BankART SILK
住所:横浜市中区山下町1番地 シルクセンター内1階
開館時間:11:00〜19:00
休館日:日曜定休(最終日はオープン)
料金:無料
URL: http://www.bankart1929.com/bank2020/news/20_003.html

 

過去の特集記事:アーティストとして生きる。現代美術家 渡辺篤さん


 

一年限定のプログラム「BankART Temporary」がオープン!

みなとみらい線馬車道駅に位置する歴史的建造物「旧第一銀行」を活用したアートスペース。
BankART Temporaryの1Fの空間で「緑陰図書館2020」松本秋則+高橋啓祐が開催されています。

Photo : Hajime Kato

 

松本秋則さんは港北区の竹林から提供いただいた竹などを使用し、竹と音のインスタレーション作品を展示。 高橋啓祐さんは建物内外に映し出される映像作品を展示されています。建物の窓の構造にあわせたモノクロのシルエットに絞った映像が、実際の竹の作品のシルエットと重なり、響き合います。明るい時間帯と暗くなってからの時間、それぞれ楽しむことのできる展覧会となっています。

「緑陰図書館2020」松本秋則+高橋啓祐
会期:2020年6月1日(月)~8月2日(日) 
会場:BankART Temporary / 1Fホール
住所:神奈川県横浜市中区本町6-50-1
開館時間:11:30~19:30(18時ごろから映像)
休館日:日曜定休(最終日はオープン)
料金:無料
URL: http://www.bankart1929.com/bank2020/news/20_016.html


 

横浜から活動の場を世界に広げたアーティストの個展が開催!

横浜の開港当時のおもかげを残す日本大通りにある。日本でいちばん古いオフィスビル内のギャラリーにてフランシス真悟さんの個展が開催されます。

展覧会はフランシス真悟さんの新作23点が展示されます。 静謐な画面で定評のあるシリーズに加え、世界が一変したコロナ以降、閉塞感にある日常の中、 ロスアンジェルスで制作したドローイングも初公開されます。

Shingo Francis
Shining Star: perception of light
会期:2020年7月3日(金)~8月7日(金)
会場:GALERIE PARIS
住所:横浜市中区日本大通14 旧三井物産ビル1階
開館時間:12:00~19:00
休館日:日曜休廊
料金:無料
URL: http://www.galerieparis.net/coming.html

過去の特集記事:絵画はこの世の中に何ができるのか~フランシス真悟インタビュー


 

みる・つくる・まなぶ「オンラインで楽しむ横浜美術館」

横浜美術館は現在展示入れ替えのため、7月17日(金)開幕の「ヨコハマトリエンナーレ2020」まで展覧会はお休みです。展覧会がお休みでも横浜美術館を楽しめるように、収蔵作家によるアーティストトークや、学芸員による作品解説、これまでに開催した展覧会に関する映像など多種多様なコンテンツがオンラインで公開されています。

子どものアトリエの人気プログラム「親子のフリーゾーン」は今年度の開催は中止となりましたが、横浜みなとみらいホールとのコラボレーションで制作された動画「オルガン・1ドルプラスatHome」では「動物のお面」の作り方をご覧いただけます。

横浜美術館に何度も訪れている方でも新たな発見があるかもしれませんね。

オンラインで楽しむ横浜美術館
URL: https://yokohama.art.museum/online/index.html 

工作動画「オルガン・1ドルatHome」
URL: https://yokohama.art.museum/education/children/special.html


 

おうちで展覧会を振り返る

象の鼻テラスが今までに行ったイベント記録や、制作した映像コンテンツなどアーカイブ情報を紹介する ZOU-NO-HANA no ARCHIVEのオンライン企画として公開されている、ONLINE ZOU-NO-HANA no ARCHIVE EXHIBITION Alice Kunisue展 『Frapanese Tourist』。

ONLINE ZOU-NO-HANA no ARCHIVE EXHIBITION Alice Kunisue展 『Frapanese Tourist』 《聞き耳》Alice Kunisue

 

Alice Kunisue(アリス・クニスエ)さんは、フランスと日本の親を持ち、パリを拠点に活動するアーティストです。公開中の『Frapanese Tourist』はAliceさん初の個展で、フランス月間2018年の展覧会として象の鼻テラスで開催されました。
フランスと日本のミックスカルチャーで育った独特の感性を持つ作品は、ビデオアート、イラス ト、グラフィックデザイン、写真など、幅広い表現メディアに渡り、ユーモアとオリジナリティ溢れる世界観が特徴です。

ONLINE ZOU-NO-HANA no ARCHIVE EXHIBITION
Alice Kunisue展 『Frapanese Tourist』
公開期間:2020年6月22日(月)〜7月12日(日)
URL: https://zounohana.com/schedule/detail.php?article_id=1386&type=archive