イベント詳細

美術

岩崎ミュージアム第488回企画展 内田邦太郎 パート・ド・ベール ガラス展

期間
2023/6/22(Thu) ~ 2023/7/2(Sun)

会場
岩崎博物館(ゲーテ座記念)
エリア
元町・中華街・山手
開催時間
 10:00~17:00(最終入館16:30)<br />※最終日は16:00終了<br /><br />
料金
入館料:大人300円/小人100円
詳細情報URL
https://www.iwasaki.ac.jp/museum/
お問い合わせ
岩崎ミュージアム 045-623-2111
 私、ガラス工芸家内田邦太郎は、34才の時今まで聞いた事も無かったフランスで『ロダン』の時代に彫刻家『アンリ・クロ』によって考え出された『パート・ド・ベール』技法は第2次世界大戦を契機に途絶え、幻の技法と言われていた。菊名の東京クラフトデザイン研究所にガラス科を作ってくれと依頼された時に校長だった原三郎先生により初めて聞かされた。 それから47年間続けている。今まで製作したパート・ド・ベール作品は2,600点以上に成る。  銀座2丁目メルサの2階のアルベール・アルマン商会に10点程のアール・ヌーボー時代のパート作品を手に取って見る事が出来、これらは鋳物の技法で出来ると思った。(東京藝大鋳物専攻卒 1967年)  ガラス工芸は、どの原料を使うかが最も重要で、赤・オレンジ・黄色を使う為には硫化カドミウムを加えなければ発色しない。 又鉛分が硫化物と混ざると硫化鉛と言う黒い化合物と成ってしまう。軟化点も68℃~70℃と極端に低く成る。カルチャースクール程度の技術で出来てしまう。これらは本物のパート・ド・ベール作品とは言えない。1060℃以上が必要である。               パート・ド・ベール作家 内田邦太郎<パート・ド・ベールとは>パート・ド・ベールとはフランス語で「ペースト状のガラス」という意味。細かく砕いたガラスの粉を鋳型に詰め焼成するため、自由な造形表現が可能で、色彩においても濃淡や混色などを思いのままに調節が出来ることが大きな特徴です。アール・ヌーヴォー期に流行を迎えますが、第二次世界大戦を境に途絶え、戦後暫くはガラス工芸の中でも最も難しい幻の技法とされてきました。ガラス作家・内田邦太郎はその幻の技法に挑戦し、40年余りの研究を重ね、見事によみがえらせました。本展ではパート・ド・ベールの魅力である、複雑な造形とそれを彩る鮮明な色彩の美しいガラス表現をご紹介します。