関内外OPEN!リレーコラムVol.6

Posted : 2013.12.25
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こんにちは。
Tür aus Holz / MADO yokohama の内藤正雄と申します。
みなとみらい線馬車道駅すぐ近くの万国貿易ビルの 303、306 号室で、
国内外の古道具を扱う古道具屋兼スペースを運営しています。
このコラムでは、お店のこと、古道具とアートのこと、展示、食、空間、
フリーペーパー『MADO』について、なぜ古道具とギャラリースペース(アート)なのかについてを
お話したいと思います。

Tür aus Holz 店内のようす

Tür aus Holz 店内のようす


Tür aus Holz von neben Strand とは

Tür aus Holz は 2012 年の 6 月にオープンしました。
お店は古いビルにあり、木のドアがたくさん並んでいるということで、
お店の名前はドイツ語で「浜の横にある木の扉」にしました。
小さい頃に横浜に来て、ほぼ地元ということで愛着があり、
横浜という街が好きで、今まで色々なところに住んでいましたが、
何か横浜で表現ができる場所があれば、とずっと探していました。
以前 303 号室は「Atelier 303」という古道具屋さんでした。
そこの方のご紹介で 303 号室と 306 号室でお店を始めました。
以前から古道具が好きで、家でも古道具のある暮らしをしていたこと、
横浜や都内や沖縄でのアートブッキング等の経験があること、
ベルリンに住んでいる友人と話をし、横浜は港町なので、
海外の暮らしやアーティストの情報を提供するお店として
表現できないだろうか、と古道具屋兼アートスペースを始めました。

吉本伊織『ケガレトヒジリ』

吉本伊織『ケガレトヒジリ』

お店という囲まれた空間でありながら
誰かと時間を共有し合い、さまざまな情報が集まる
公園や交差点のような開かれたスタイルで、
お店が、例えばアートが身近でない方が古道具を目当てに来たときに
アートと触れ合ったり、逆にアート(展示)が好きな方が
古道具という一点ものと、作品として触れ合うような機会、
ギャラリーには普段行かないような人たちでも
感じてもらう機会になればという思いがあります。

展示をされた以下の作家の方々は、           
以前からつながりのある方もいますが、
お店を始めてから出会ったり、紹介して頂いたりした方々です。
場を持つことによって新たなご縁があり、発信することができたと思います。
展示が終わっても、作家さんの作品を
お店に残していってもらっています。
展示以外にも、作家さんやものづくりをする方との
出会いがありました。

遠藤啄郎 『仮面展 - 船でつくりつづけてきたもの』

遠藤啄郎 『仮面展 – 船でつくりつづけてきたもの』

▶吉本伊織『ケガレトヒジリ』 
l’atelier build沼田淳『around the table』 
室麻衣子『扉の奥で…』
▶岩永かおる『たねをまく』
▶ bm + e baba megumi + edition『Wunderkammer für Natur』
▶パプア・パプア展
安達七佳『As an observer 傍観者のように』 
▶遠藤啄郎 『仮面展 – 船でつくりつづけてきたもの』
a6n『緑浴 Ryoku-yoku』

室麻衣子『扉の奥で…』

室麻衣子『扉の奥で…』

展示ごとにお店の什器等レイアウトを替え、
小さな映画館にしたり、遊園地のようにしたり
毎回作家さんに合わせて空間をつくっています。

阪東橋駅近くの洋食屋さん・ラトリエビルドのシェフ、
沼田さんの 3 時間限定の展示では、古道具を交えた食のレイアウトで、
五感で感じながら食するという表現をしました。
ラトリエビルドは、Tür aus Holz 近くの『mass・mass』や
みなとみらい線の日本大通駅構内での『みなとみらい線 de まるしぇ』で
昼時にお弁当を販売しています。ラトリエビルドさんの他に
『横浜中央市場の魚屋さんが作るお弁当。その名も濱の市』
『横浜の老舗仕出し弁当屋うお時、三代目による地産地消ハマメシ』
のお弁当が購入できます。
よく僕もお昼ご飯においしくいただいています。おすすめです。

l'atelier build 沼田淳『around the table』

l’atelier build 沼田淳『around the table』

アートと食と空間

もともと、懐石料理やイタリアン、フレンチ、
地産地消の料理、バーテン、シェフ、フードコーディネート、
マネージャー、企画といった経験があり、
今までも、飲食店等で展示やファッションショーや映像という、
人・食・飲・アート・音楽・空間、すべてがひとつとなることを
表現してきました。

一枚の白いお皿に料理を盛るのと同じで
一つの空間がお皿一枚という感覚を持っています。
そこに、野菜や肉や魚があるように
人や食やモノやアートや音楽やクリエーターがいる、
作品だけがアートなのではなく、
生きることすべての要素がアートであると感じることができれば
素晴らしいことだと思っています。
例えば、あなたの隣にいる人、食べているもの、
食器やナイフやフォーク、そういった身近なものから
意識を変えると見るものを本当の意味で感じることができると思っています。
地球と言うお皿の中に、人や自然や動物や植物があるから、
すべてがアートであると考えています。

関内外オープン!5交流会のようす

関内外オープン!5交流会のようす

関内外オープン!5の交流会では
ディレクションを担当させていただきました。
この交流会では、空間の表現としてバランスフラワーショップの植物、
ドゥイの映像、Mado Yokohama / Tür aus Holz の古道具、
作品や食で、稲吉稔さん(nitehi works)、熊澤桂子さん、菅沼敦さん、
SAKAE旅するコンフィチュールフードランドスケープ
アートスペース「と」食卓研究家・新田理恵さんといった
クリエーターの皆さんにご協力いただきました。

関内外オープン!5交流会  ドゥイによる映像

関内外オープン!5交流会 ドゥイによる映像

ケータリングチームの丁寧につくられた食を
クリエーターの作品や映像、古道具といった表現に
包むことができ、よい空間ができたと思っています。
来場していただいた方に楽しんで交流でできたという
お言葉をもらい嬉しく思います。

その他に今まで Tür aus Holz / MADO yokohama で行なった
空間、食のプロデュースは、以下のようなものがあります。

さくら WORKS <関内>での展示

さくら WORKS <関内>での展示

▶ハンマーヘッドスタジオ(オープニング)での
nitehi works ブースとの連携企画『私の部屋』
稲村朋子:舞台衣装展示 空間プロデュース:内藤正雄)
さくら WORKS <関内>右側オープニング企画として古道具展示
▶さくら WORKS <関内>シャンブル・ダミ展 
交流会 art × eat での空間・フードプロデュース
▶ nitehi works にてガラス・キャンドル・料理の展示をディレクション
▶絵本とワインのマリアージュ(武内マキ×鯖寅果実酒商店
劇団 Q『いのちのち Q』の舞台で Tür aus Holz の古道具が
舞台美術として使われる(場所:さくら WORKS <関内>)
KAIE リメイクストールピンワークショップ

これも、つながりや紹介といった縁があったので、できたことだと思います。
どれも一人ではできない、良い空間になりました。

KAIE リメイクストールピンワークショップ

KAIE リメイクストールピンワークショップ

MADO berlin 発行について

MADO berlinはポスター型のフリーペーパーで、
今まで 2012 年6月に 0 号を、9 月に 1 号を発行しています。
ドイツ、ベルリンの編集部を拠点とし、
ヨーロッパで活躍・活動している日本人や
海外の方の情報を、ベルリンと日本両方で印刷して
ヨーロッパや日本で配布しています。
MADO とは、日本語の「窓」で、「窓口」という意味があります。
Tür aus Holz「木の扉」から MADO に情報が飛び立つ
というコンセプトがあります。

『MADO berlin』0 号 usaginingen の作品

『MADO berlin』0 号 usaginingen の作品

0 号のメインアーティスト(インタビュー)は「usaginingen」さん。
ベルリンを拠点にして活動しているアーティストで、
今年は瀬戸内トリエンナーレにも関わり、さらにその地域一帯でも
活動されていました。

MADO berlin0 号の発行とお店の 1 周年に合わせてさくら WORKS <関内>で
夏至祭を行ないました。
夏至祭では普段横浜等で活動されている
店舗の方やクリエーターの方々に協力してもらいました。
このときは夜のマルシェやサーカスといった空間づくりをしました。
関わった方々はリンク先に記載されていますので
どうぞご覧ください。

夏至祭

夏至祭

1 号ではサイクリストの澤田梨絵さんを取り上げました。
自転車にカフェセットを積んで、ヨーロッパ大陸を横断し表現している方です。
また、1 号のポスター面の作品は、a6n という作家です。
ドイツ・デュッセルドルフでの展示『緑浴 Ryoku-yoku』の
巡回展を Tür aus Holz で行いました。
a6n は、人種、年齢、性別といった素性を明かさないアーティストです。
作品を見るときにそういったものにとらわれないで、
ひとつの作品としての価値というものを
感じて欲しいという思いで展示をしました。
ちなみに展示の期間は終了しましたが、
こちらの作品は常設となっていますので、
まだご覧頂けます。

MADO berlin はお店はもちろん、横浜とベルリンを中心に
日本各地、ヨーロッパ各地に配布しています。
MADO berlin2 号も 2014 年 1 月に発行いたしますので、
ぜひ楽しみにして欲しいです。

a6n 『緑浴 Ryoku-yoku』

a6n 『緑浴 Ryoku-yoku』

今後は、MADO yokohamaやMADO tokyo 、
その他各地でもフリーペーパーを発行していく予定です。
2014 年も引き続き、ディレクションや色々な企画をやっていけたらと
思っています。
また、2014 年 1 月 25 日(土)17 時から
小田原の三福文庫ブックカフェにて
「ぼくが横浜に古道具屋兼ギャラリーを開いたわけ」というテーマで
ミニトークをおこないますので、
お時間のある方はぜひ足をお運びください。

さて、お店と僕の話をしてきましたが、次にリレーコラムのバトンをお渡しするのは、
ハンマーヘッド入居者でもあるアーティストの秋山直子さん。
「黄金町 Artist in Residence」のために横浜に移住され、
写真を中心に展示のほか、イベントやデザインも手がけるなど
多岐に渡って活動中の方です。
どうぞよろしくお願いします。

profile2r内藤正雄
横浜市中区在住。現在は横浜で国内外の古道具を扱う古道具屋兼ギャラリー、Tür aus Holz を展開。展示、企画、ワークショップ等を行い、シェフやフードコーディネート、アート・ブッキングの経験を生かし、地の野菜を使った独自の表現をする。また、雑誌等の企画にてフードコーディネートや空間ディレクションを担当。ベルリンを拠点とするフリーペーパー『MADO berlin』の発行元となり、2013 年 6 月に 0 号、9 月に1 号を発行した。2014 年 1 月に 2 号を発行する。